趣旨
板谷波山は横山大観と共に茨城県の名誉県民第一号であり、来年で没後50年を迎えます。1953年に陶芸家として初めて文化勲章を受章、近代陶芸作家の制作品としては最多の国の重要文化財に作品が2点指定を受けるなど、芸術家として随一の評価を得ています。
また人間としての波山は、陶芸を芸術と認めさせる活動を生涯続け、後継者の育成の他、戦没者の供養や高齢者の方への贈り物、奨学金設立など郷土への強い思いに溢れ、多くのエピソードを残していますが、実際にその人物像を知る人間は少なくなってしまっており、残念ながらその記憶は月日と共に薄れていってしまっています。
没後50年だから出来る事、間に合う事。
没後40年記念の劇映画「HAZAN」のテーマであった「かつて美しい日本人がいた」で語り切れなかった波山の実の姿を、遺族、研究者へのインタビューをもとに映像として記録し、後世に伝えて行く事がこの企画の目的となります。
ストーリー
第1部 : ある女性の波山を辿る旅
着物に興味を持つ主人公カナは、実家で御婆ちゃんが大事にしていたという手書きの帯地を発見する。帯地に興味をもったカナはその作家を調べる為、その作者を知る人物を巡る旅に出る。板谷波山の芸術性と人間性を知る内にカナは、どうやってその帯地が御婆ちゃんの手元に来たのか、何故それが大事に保管されていたのかを感じる事が出来る様になる。そうして板谷波山を辿るカナがその旅の最後に会った人物は……
第2部 : 板谷波山を語る
今回の企画の目的。波山を知る人物に波山について語って頂く。今残したい波山のストーリー。
監督
西川文恵
1978年生まれ。
2002年、ロンドン・カレッジ・オブ ・プリンティング(現ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション)卒業。
脚本・撮影・プロデュースを努めた卒業制作『While you sleep』(2002)を第59 回ヴェネツィア国際映画祭に出品。その後、ロンドン・インスティテュート・オブ ・コンテンポラリー・アーツ「Uncut」、ビルバオ国際ドキュメンタリー ・短編映画祭(スペイン)、香港インディペンデント・フィルム&ビデオ映画祭 、ポワティエ国際映画学校フェスティバル(フランス)、クレテイユ国際女性映画祭 (フランス)、ソウル女性映画祭、シンガポール国際映画祭、釜山アジア国際短編映画祭 、モルベーニョ映画祭(イタリア)、ハワイ国際映画祭、TV12・アーツ ・セントラル(シンガポール)、シンガポール・ショート・カッツ「The Sucstation & Singapore History」、シンガポール・ショート・フィルムズ「The Arts House」ほか多数の映画祭で上映される。
『あのころ…Summer Memories』(主演/山川恵里佳)で劇場公開デビュー。
『soeur スール』(出演/宝生舞・田中実・小倉優子ほか)他。
前作『あぜみちジャンピンッ!』では国内外の数々の賞を受賞し、質の高い児童向け映画を制作する監督として認知される。
『あぜみちジャンピンッ!』受賞歴
- 2009年10月 シカゴ国際児童映画祭
※「Adult Jury Prize」長編実写部門 準グランプリ(2nd Prize)受賞 - 2010年2月 ニューヨークBAMkids 映画祭
- 2010年3月 新潟しゅわる映画祭
- 2010年4月 ロサンゼルス日本映画祭
※ コンペティション部門(一般公募枠)優秀作品賞受賞 - 2010年4月 ソウル国際女性映画祭
- 2010年4月 インドネシアKidsFfest映画祭
※ 審査員特別賞受賞 - 2010年6月 ワシントンDC 日本大使館にて上映
- 2010年9月 あいち国際女性映画祭、長岡アジア映画祭
- 2010年11月 江戸川区・船堀映画祭
北米のボストンのArts Emerson にて上映 - 2010年11月 アッシュビル国際児童映画祭
- 2011年2月 シアトル国際児童映画祭
- 2011年7月 トロント新世代シネマフェスティバル
※ Kobayashi audience award を受賞 - 2011年8月 京都国際児童映画祭
※観客賞、グランプリをW受賞 - 2012年4月 インドネシアKidsFfest 映画祭
※ グランプリ受賞
主演
海老澤佳奈
茨城県出身
おっとりとした雰囲気と、喜怒哀楽の感情表現豊かな茶色の瞳がとても印象的な優しいお嬢さんです。
高校時代に野球部のマネージャーとして部員の支援に励みました。相手の気持ちを汲み、そっとサポートにまわる姿勢に自然な優しさを感じます。
また、記憶力にも自信があり、野球のスコアをつけることは大得意と話します。
将来は女優を目指したいと話す彼女の瞳は、期待も不安も喜びも悲しみもすべてを雄弁に語る、強い目力を備えています。ミス日本一般人気投票で1位となり、スポニチ特別賞も受賞した海老澤さんが、映画や舞台で万人の視線を釘付けにする日がくるかもしれません!
2012年度ミス日本「ミス着物」受賞。
企画
陶芸WEB
この映画を皮切りに日本が世界に誇る文化「陶芸」に興味を持つ方々を結び付ける事を目的に発足したWEBプロジェクトチーム。
制作
プロジェクト茨城
映画、映像を利用して地域の活性化を目指す団体。現在、俳優渡辺裕之さん主演の映画「桜田門内の変!?」を製作中。